2010年3月9日火曜日

Day38 マラケシュからワルザザートへ

フィンランドでロヴァニエミにオーロラを見に行くことを断念してしまった僕らはモロッコでは確実にサハラ砂漠を見に行こうと心に決めていました。
スウェーデンのホテルでモロッコでの観光プランを練り、
1日目:マラケシュ着 マラケシュ泊
2日目:マラケシュ市内観光 マラケシュ泊
3日目:マラケシュ→ワルザザート(バスで移動、所要4時間) ワルザザート泊
4日目:ワルザザートから1泊2日の砂漠ツアー参加(現地で探そう) 砂漠周辺泊
5日目:砂漠ツアー→ワルザザート ワルザザート泊
6日目:ワルザザート→マラケシュ(バスで移動、所要4時間)、午後、買い物 マラケシュ泊
7日目:マラケシュ→スペインへ
というプランで行動しようということになりました。

ガイドブックを開いて、マラケシュからワルザザートまでの行き方を調べたり、ワルザザートで砂漠ツアーに申し込む方法や金額などを調べていたのですが、思ったより情報が少なく、とりあえずワルザザートまではバスで4時間(金額不明)ということはわかったのですが、ワルザザートから先にどうやって行ったらいいのかよくわからず、(現地に行ってからいろいろ聞きまわるのも手ですが)ロヴァニエミと同じ鉄は踏みたくなかったので、確実に観光できる方法ということで、ガイドブックに載っていたKSOUR VOYAGESという「モロッコの今一番を日本人女性スタッフが皆様に厳選して届けてくれる」という現地のツアー会社に問い合わせて、確実に行ける方法を手配してもらうことにしました。

ホームページを見ると、マラケシュ発着2泊3日サハラ砂漠ツアーというのがあります。ちょっと値は張りますが、ロヴァニエミに行かなかったことだし、まぁ良しとしようということで、このツアーに申し込むことにしました。ちなみに2泊3日、朝食2回、昼食3回、夕食1回で1人約50,000円でした。

このツアーに申し込むことで
1日目:マラケシュ着 マラケシュ泊
2日目:マラケシュ市内観光 マラケシュ泊
3日目:マラケシュから2泊3日の砂漠ツアー参加 ワルザザート泊
4日目:砂漠ツアー2日目 砂漠周辺泊
5日目:砂漠ツアー→マラケシュ マラケシュ泊
6日目:マラケシュ観光と買い物 マラケシュ泊
7日目:マラケシュ→スペインへ
という旅程になって、マラケシュでの滞在時間が半日から一日に延びました。


朝8時にジャマ・エル・フナ広場の旧マグレブ銀行前というところでドライバー兼ガイドと待ち合わせをすると、ガイドがランドクルーザーの前で待っていました。
他に客がいれば相乗りでも構わないと言って旅行代金を節約(二人だけでチャーターするとさらに追加代金がかかります)したのですが、結局僕達二人しか客がいなかったようで、結果1台の車をチャーターするような形になり、かなりラッキーでした。まぁ他の旅行者とみんなでわいわい行くのも楽しいのですが。

まずは道中にある観光スポットに立ち寄りながらワルザザートに向けて出発です。
マラケシュを離れると広大な大地が広がり、眼前にアトラス山脈の押し寄せる巨大な津波のような連峰が聳え立っている景色が続きます。このアトラス山脈を境に北側には肥沃な大地が広がり、南側には砂漠の枯れた大地が広がっているそうです。北側の大地は地殻変動で後から衝突したもので、その衝突による衝撃でこの山脈が出来たんじゃないかって思いました。山脈付近ではアンモナイトの化石も多く採取されるそうなので、昔はこの山は海底にあったという事になります。
そんな雄大な自然風景をぼんやりと眺めながらも、僕らを乗せたランクルはものすごいスピードで果てしなく続くと思われるような一本道を飛ばしていきます。


何度かカフェで休憩をしたり、ビュースポットで写真停車しながら、昼前にアイト・ベン・ハッドゥという村に到着しました。
ここはクサルと呼ばれる要塞化した村で、丘の斜面にびっしりと日干し煉瓦で造られた家が建っていて、見たことも無いような村の景観を作り出しています。その村に入るには川を渡らないといけないのですが、20DHで川渡しのロバに乗るか、靴を脱いで歩いて渡るかの選択ができます。もちろんロバを選択しました。ロバに乗ると、足でロバを叩けば進むから勝手に向こう岸まで行ってくれと言われ、おいおい大丈夫か?と思いながらも、テレビで見たことのある乗馬の要領で足でロバの太ももを軽く蹴ると、ちゃんと歩いてくれました。つかまるところも何も無いので、油断すると川の中に落ちてしまいそうでした。

村の中を歩いていると、「ツチウラからキマシタ」というモロッコ人が声を掛けてきました。どうやら土浦出身の日本人女性と結婚しているそうです。かなり流暢に日本語を話すモロッコ人で、お店をやってるから良かったら見てってと言ってきます。ベルベル人(モロッコの田舎の遊牧民)がしているものと同じターバンを勧めてくれ、最初の言い値が一つ150DH(1600円)と言うのですが、ただの布切れなので、きっと30DH~50DHくらいが相場なんだなと思いながらも、日本人と結婚しているということもあって、あまり値切るのも良くないなと思って、一つ100DHにしてもらって、二つ買いました。
その後、お茶をご馳走するからといって、お店の中の座敷の上に座らせてくれ、ミントティーをご馳走になりました。と思ったら、鍵のかかった箱を持ってきて、中から銀細工のアクセサリーなどを取り出して見せてくれます。いくつか気に入ったブレスレットがあったので値段を聞いてみると400DH(4500円)とか300DH(3300円)と言ってきます。さすがに高いなと思って、二つで300DHなら買うよと言うと、そんなの話にならない。ダメダメと言ってブレスレットを取り上げます。この村の人たちは商売っけはないからあんまり利益は乗ってないんだ、ふたつで650ならいいよ。と言います。それならいらないとって、まぁ350かなと言うと、だめだめ。と呆れられてしまいました。やっぱり銀だからそんなに安くないんだなぁと思って、諦めようとして、ブレスレットを返したら、少し時間が経ってから、600でどうだ?と話をぶり返してきます。利益はほとんど乗ってなかったんじゃないの?と思ったのですが、もうあまり買う気も無かったので、370くらいが限界だなと言うと、やっぱり話しにならないと言って、また仕舞ってしまいます。そんなことを何度か繰り返して、僕は400、相手は450と言うところまでたどり着きました。もう買う気は失せていたのですが。ここまで来る間にお茶を3杯飲んで、兄もいろいろ品定めをしたり、お互いのことを話したりしながら、結構な時間が過ぎました。それでまぁ話が合わないね。この交渉は残念だけど決裂だね。ということでお互いに話にけりをつけて、じゃあ帰ろうかということになって(僕は本当に帰るつもりでした)、そのモロッコ人が、残念だけど会えて話ができてよかった。ありがとう。いい旅を。と言ってくれ、僕のほうも、親切にしてくれてありがとう。買ってあげられなくてごめんね。奥さんにも宜しく。と言ってお互いに握手をして別れました。兄と運転手と3人で道を歩いて村の外れまで歩いて、それにしてもさっきのモロッコ人は日本語が上手かったねなんて話をしていると、なんとさっきのモロッコ人がちょっと待ってくれ、負けたよ、420DHで売るよ。と言いながら追いかけてきました。僕と兄は顔をあわせて、唖然としながら、そのモロッコ人の行動についつい笑ってしまいました。買っても良かったのですが、もう一度終わった話にしてしまったので、本当に申し訳ないね。もういいんだ。と言って断ると、400!400でいいから持ってってくれ、と最終的にはGive me moneyと言い出しました。その態度の変わりようがなんだか可愛く思えて、ついつい笑ってしまいました。でももう本当に買う気がなくなっていたので、本当に申し訳ないねと言って、やっぱり断りました。
最終的にはちょっとかわいそうだなとも思いましたが、100DHでターバンを買ったので、まぁ儲けさせてあげたんだと思うことにしました。

モロッコ人の商売は本当に予測不可能です。

その後昼食を食べて、またいくつかのビュースポットとカフェに立ち寄りながら、ワルザザートに16:30ごろに到着して、ホテルに入りました。
夕食はついていなかったので、適当なレストランで夕食を取りました。が、あまり美味しくはありませんでした。


翌日のサハラ砂漠ツアーに備えてホテルでターバンを巻く練習をしたのですが、アラビアンナイトというよりはタリバンになってしまいました。

0 件のコメント:

コメントを投稿