2010年3月15日月曜日

Day45 三度(みたび)ロンドン!



マドリードに別れを告げ、再びロンドンへやってきました。
ロンドンにはいろいろな思い出があります。

まず2005年の1月末から3月初にかけて、6週間の短期留学プログラムに申し込んで、ロンドンで英語を勉強したことがあります。
このときのおかげで、苦手を通り越して嫌悪に近かった英語を(多少イギリス訛りだけど)なんとか話せるようになったし、イタリア人の友人とも知り合うことができました。その英語学校で知り合った世界中の人達といろいろな話をして、いろいろな価値観に触れたおかげで、人生に対する見方が変わったと思っています。英語の勉強はそこそこに毎晩のようにみんなで集まってパブで飲みはしゃいでいたけれど、このロンドン滞在は僕の人生にそれなりに大きな影響を与えました。(それが良い影響か悪い影響かどうかはまだわからないけれど)

ロンドンでの短期留学が終わった後、大学時代の友人(彼は僕のことを旅行のベストパートナーだと呼んでいて、僕もおおむね同意している)とロンドン中心部にあるピカデリーサーカスのエロス像の前で待ち合わせて、一緒にフランスとイタリアまでユーレイルパスというヨーロッパ内の列車に乗り放題のチケットを使って2週間ほど旅行をしました。今よりもずっと若く内気で世間知らずだった僕は初めて訪れたパリやミラノの街や人々に強い印象を受けたように覚えています。すべてが新鮮で輝かしい体験でした。

実はそれまで旅行なんて全然好きじゃなかった、というよりもむしろ積極的に嫌いだったし、とりわけ海外旅行は罰ゲームかなにかの類くらいに思っていました。そう意識するようになったのは2003年に父親とその友人達の集まりについて連れていってもらった中国旅行が原因だったのですが、上海では酔っ払いの中国人のおっさんが日本人だと言って絡んでくるし、九寨溝では物売りの連中が押し寄せて来て僕の行く手を塞ぐし、付いてきたガイドは意地汚く僕達から少しでも金を取ってやろうと躍起だったりで、この旅行のせいで、僕は海外旅行なんて二度と行くかと思いました。(ただ九寨溝と黄龍の景色は感動するくらい素晴らしかったです)本当に小さい頃にグアムに行った事があったのですが、この中国旅行がほぼはじめての海外旅行だったので、出鼻をくじかれたような思いでした。(まぁ初めてということもあってより過敏になっていたのも事実だと思いますが)
他にも海外旅行が嫌だったのは、まず言葉が話せないことと、なんとなく海外では差別を受けるんじゃないかと悲観的になっていたことと、食事が合わないのが苦痛だったことなんかが理由でした。

けれども、ロンドンに留学したことで外国語に対する抵抗感はまったくというほど無くなったし、大学時代に毎日パスタを茹で続けたことで、外国の食事と日本食を食べないことにも抵抗がなくなるくらいに慣れました。差別に関しては受けるときは受けるし、受けないときは受けない、それは国の文化的な問題でもあるが、それ以上に個人的なモラルの問題だし、差別的なことを他人に対してしてしまう人間はどこか精神的欠陥を抱えている可愛そうな人間だから許してあげようと、少し強引ですが、そう思ってやり過ごすことにしました。大学時代にグレートギャツビーを2度読んだおかげです。

時代が変われば空気も変わるし、人の考え方も変わるというやつの典型です。

とにかく僕はこのロンドン留学をきっかけに、旅行好きと自称できるほど旅行好きになったし、こうして世界一周旅行にも来ているわけなのです。

あと、2007年の夏にも再びロンドンを訪れました。
その旅行のベストパートナーの友人とまたしてもピカデリーサーカスのエロス像の前で待ち合わせたのですが、待ち合わせ時間を過ぎても、一向に彼はやってきませんでした。次第に雨が降り始め、夜は更に深まっていき、人々が足早に僕の前を歩き去り、遠くで野犬が吼え始め、木々が怪しげに枝を振るわせる中、僕は彼を待ち続けました。ここで会えなかったらもう会えないので、待たないわけにはいきませんでした。結局彼の乗った飛行機が遅延したことが原因だったのですが、電話の一本くらい寄こせって思いました。彼は呑気に「次からは15分待って来なかったら、待ち合わせ時間を1時間ずつ遅らせて、次の00分に待ちあうことにしような。」と言っていました。危うく2007年の夏にテムズ川から邦人男性の遺体が上がるところでした。

まぁそんな楽しげな思い出がロンドンにはいくつかあるのです。

2010年の冬(春)、三度ロンドンを訪れました。
やっぱりこの街はヨーロッパでは圧倒的にコスモポリタン(多文化都市)です。

三度目のロンドン。
特に何の予定もないのですが、何をしても、きっと楽しいと思います。

2 件のコメント:

  1. やっぱ日本人は井の中の蛙なのかな。
    島の外に出ないといろんなことに強くなれないのかね。

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  2. そうかな…
    島の外に出ても強くない人もいますよ。
    職業:無職、年齢:25歳とか。
    でも海外留学はいいですよね。国内じゃあ経験できないことが沢山あるし、新しい価値観に触れることができるしね。そして楽しい。でも往々にして、日本的感覚から見ると「堕落的」な気がするよ。笑

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