2010年2月28日日曜日

Day30 禁断のフィンランド

ついに30日目を迎えました。
残すところ…、まだ50日もあります。
1ヶ月旅行をしていると、つい1ヶ月前まで毎日会社に行って、働いていたなんて信じられなくなります。
もう人間社会には戻れないのかも知れません、なんて思ったりもするのですが、また働き出したら、「つい数ヶ月前まで長い旅行をしていて、フィンランドにいたなんて、まったく信じられないよ。ふぅ、毎日忙しくって嫌になっちゃうね。」って言い出すんだと思います。
記憶とはいい加減で便利なものです。

記念すべき30日目はフィンランドで迎えました。
そう、禁断のフィンランドです。

フィンランドと聞いて思い浮かべるものに、
NOKIA、サウナ、キシリトール、ムーミン、SUUNTO、ヘルシンキ合意、マリメッコ、などがあります。
いわゆる北欧デザインも有名で、建築家のアアルトなんかはその先駆け的存在です。

僕はいまでこそiPhoneを使っているのです、以前はNokiaのNM705iを使っていましたし、旅行に来る前に買った時計もSUUNTO社のものです。別にムーミンもキシリトールガムもマリメッコもましてやサウナなんてぜんぜん好きじゃないんですが、とりあえず2つフィンランド製のものを使っている(た)ので、僕はフィンランドと何かの縁があるんじゃないかって勝手に思っています。

でもまじめな話、フィランドと日本はどことなく感覚が似ているような気がします。

例えば、レストランの注文のシステムなんかも、西ヨーロッパ諸国(フランス、イタリア、イギリスなど)ではランチタイムもディナータイムも関係なく、とにかくウエイターを通して注文をしたり勘定をしないといけません。古風な習慣を大切にしているような感じです。フランスではウエイターは店に雇われているというより、店と契約をしていて、働き具合に応じて歩合で給料を貰っているという話を聞いたことがあります。

それに比べフィンランドには例えばランチタイムはブッフェ形式のレストランがあったり、先にカウンターで注文をしてお金を払ってから席につくシステムのレストランなんかが多くあります。こういう合理性の感覚って日本に近いと思います。

また、西ヨーロッパでは水は有料(またはあえて水道水とかカラフェの水をくださいと言わないと持ってきてくれない)ことが多いのですが、フィンランドのレストランではまず間違いなく水は無料でコップに注いでくれます。日本と同じです。

あと、ヘルシンキ中央駅で駅弁が売られていました。思いっきりEKIBENって書いてありました。

他に僕が日本と感覚が近いなと思った一番の理由は、買い物をしたときに店員さんがありがとうと言いながら会釈のような頭を軽く下げる動作をしたことです。
DESIGN FORUMというフィンランドデザイン専門の雑貨屋で靴(これがなかなかお洒落で格好良い!)を買ったのですが、そのときに会計をしてくれた女性の店員さんが、商品を渡すと同時に、ありがとうと言って頭を下げました。
客に頭を下げるのは日本くらい(韓国もそうかな?)だと思っていたので、結構衝撃的でした。

フィンランドには西ヨーロッパには無い深い森が残っているので、きっと自然を畏れ、尊敬してきた文化がそういうところに現れているんじゃないかと思いました。日本のシャーマニズム的感覚がフィンランドにもあるんだと思います。

ちなみに現在のフィンランドはキリスト教徒が多いのですが、これは12世紀頃にスウェーデン国王が十字軍、十字軍、とにもかくにも十字軍じゃ!と言いまくって、フィンランドを侵略したときに入ってきたものです。もともとフィンランドにはカレワラという神話があって、えらく頭のいい9歳のおじいちゃんが主人公の物語なのですが、このカレワラ的感性がフィンランド人の精神の奥に宿っているんだと思います。


ただ日本と違うのは、フィンランドは禁断のフィンランドと言われるだけあって、極寒です。
ヘルシンキに来て一番感動したことは、海が凍りついていることです。
ヘルシンキ湾が凍りついているので、対岸の島まで歩いていくことができます。
今朝はジョギングで対岸の島まで行って来ました。
海軍本部大将青キジが数日前にやってきて、禁断のフィンランドの海を凍らせたみたいです。
砕氷船が出てきて、氷を砕き、出来た航路を馬鹿でかいフェリーがごごごごっと轟音をたてながら出向していきます。

冬のフィンランドはまさに禁断のフィンランドです。

今朝はホテルのサウナに入りそこねたので、明日の朝、早起きしてサウナに入ってみようと思います。

本格北欧式サウナ。

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